ツレズレ日記

(3月)

2011 3月14日  MON

大地震と安否確認@声聞いた時マジで涙でた(爆)。11日の午後2時46分。「また地震か?」と、さして慌てていなかったのですが、経験したことのない揺れの大きさに疑問も消えました。「非難してください!」と緊急放送が入り、誘導もなく全従業員一斉に会社の駐車場へ非難。工場内を逃げている最中、天井から埃や破裂した冷却水、配管など落下。目の前の光景がビリビリと震えている経験は初めてでした。駐車場へ避難したあとも地面が大きく揺れていて立っていられない。停車しているトラックは踊り、駐車場の車は前後に位置が移動していました。かつて経験した事のない大地震。工場内は完全に被災。その場で帰宅指示が出ました。停電で信号機が点いていない中、慎重に交差点をクリヤして無事帰宅。正直、あの揺れでは自宅は全壊し、バイクは倒れ漏れたガソリンに引火、母親は瓦礫の中だろうと最悪な事を考えつつ、祈りながらの帰宅でしたが、意外と?家も大丈夫、母親は外にいて無事、バイクも倒れていません。家の中が乱雑になったくらい・・・奇跡でした(汗)。ですが停電と水が断水。ポンプで水をくみ上げているので、電気が止まると水も止まってしまいます(汗)。とりあえず必要なものを買出しにカブで出掛け、店頭営業のホーマックでローソクと水、乾電池をゲット。たくさんの人が並んでいましたが、混乱もなく皆さん落ち着いていました。家に帰り、玄関に長く置いていたダンボールを数年ぶりで開けました。中には災害グッツが沢山入っています。これは新潟県中越地震を経験した、新潟さんから「もしもの時に使ってください」と送られてきたものです。開ける事がないのが一番でしたが、本当にその「もしもの時」が来てしまいました。中には発電式のラジオと乾電池、ランタン、懐中電灯、体拭きなどいろいろ入っていて助かります。発電式のラジオは携帯も充電できるタイプで重宝します。ローソクの明かりの中、ラジオの情報でこの地震が岩手だけではなく、東北、関東にまで被害が広がる大地震である事、大停電が起きている事、大津波が太平洋沿岸を襲って死者が多数出ている事を知り唖然としました。ラジオの被災状況と強い余震におびえながら就寝。
12日。いつもの時刻に起床。停電でスーパーでの食料調達は難しいかと思いましたが、ラジオで北上市のスーパーが店頭販売するというのでカブで買出しに。長蛇の列でしたが、店員さんの敏速な行動により、大して待たずに買い物が終わりました。ほんとにありがたい事です。帰りの道中、国道四号線が凄い交通量で驚きました。たぶん被災地に向う車だと思いますが、速度超過多数だったので怖かったです(汗)。家に帰り沿岸のバイク仲間の安否が気になります。特に友人が多い釜石、気仙沼の被災状況は心配です。ですが携帯は電源入るが、圏外で使い物にならず、停電でネットも使えません。ラジオの安否情報に耳を傾けながら、友人達の無事を祈るばかりでした。そして内陸の私達の被災状況など、沿岸の津波被害に比べたら全然たいした事ない。家の中で布団に寝れて、ストーブに当たりながらご飯食べれるんだもの。厳しい避難生活をしている友人達を思うと、被災のギャップに心が痛みます。
13日。北上市内の一部区域で電気が復旧しました。ラジオを聞きながら、手動発電機で携帯の充電。ハンドルを回す事一時間(汗)。あっさり充電完了。手動発電機付きラジオ、結構優れモノですね(笑)。電源を入れたら圏外からバリ3になってます(笑)。沿岸と宮城方面の友人達に安否確認のメール送信。電気復旧に伴い、市内の一部のガソリンスタンドが開店していました。カブに携行缶を括り付け、ガソリンの調達に向います。が!途中でガス欠(汗)。去年の三時間耐久以来、給油してなかったもんな〜(笑)。とことこカブを押しながらスタンドに向います。給油待ちの車で二キロの及ぶ大渋滞。ですが、そんなのお構いなしで、スタンドに到着。順番関係なしで給油してもらいました(汗)。ですが、給油は10リッターまで。カブに2リッター、携行缶に8リッター給油。白い目の波状攻撃を浴びつつ?急いでスタンドから退避!(爆)。携行缶からアクティへ給油完了。明日からの通勤に備えます。この日の夕方に我が家も電気が復旧。二日ぶりにテレビを見て、津波被害の絶望的な映像に涙しました。ラジオで聞くだけの被害情報と、実際に映像で見せられる被害の凄惨さに悲しくなるばかりです。こんな凄い震災が実際に起こってしまったのですね・・・。携帯に友人からの無事のメールが届き、不安が解消していきます。ですが、釜石の友人と釜石自動車学校の指導員のみんなの安否がわかりません。ラジオの安否情報にメールしましたが反応なし。ネットの安否情報で避難所の避難者名簿を食い入るように探しますが、名前がありません。不安を抱えつつ最悪な状況を覚悟しながら床に就きました。
14日。テレビの震災ニュースが繰り返しのVTRと、被災者の安否を心配する家族や友人の気持ちをまるで考えてない、解かった顔した○○専門家の話ばかりでウンザリ。部屋の掃除をしつつ、地元ラジオの安否情報をに耳を傾けます。釜石の友人達の名前は出てきません。もう岩手県警の安否確認ダイヤルに電話しようと思っていた矢先、携帯に着信。釜石自動車学校の小山指導員さんでした。折り返し電話、小山さんの声を聞いて涙が出ました。それと「釜石自動車学校は津波で無くなってしまったが、職員全員無事」の知らせを聞いて、また心の中の不安が取れました。遠野カブ兄弟の家に居ると言うので、ガソリン不足なのに遠野まで会いに行き、小山さんと再会を喜びました。話を聞くと、地震発生時、教習終わりで震災に遭い、高校生の避難誘導を優先したところ津波に呑まれずに助かったとのことです。10メートルの津波が押し寄せてきて映画みたいな光景だったそうです。釜石自動車学校の建物はそっくり無くなり更地と化しました。そしてカブ兄弟家で津波被害の映像を見て小山さんも唖然としていました。宮城の気仙沼や三陸町の被害と死者数に「よく生き残った!」と自分で言ってました。ホントよく生きていてくれた(笑)。遠野からの帰りの道中、もう一人の釜石の友人もmixi内で安否を確認(涙)。やっと心の不安が取れました。明日から「日常」に戻れるように頑張らないと。まだ職場の稼動も出来ず自宅待機が続きそうです。燃料不足という、厳しい現実とも向き合わなければいけません。でも自分はまだ良い方です。もっと厳しい人達はたくさんいますから。この三日間で「人の優しさ」がこれほど身に染みたことはありません。自分も困っている人達に、手を差し伸べてあげられる人間にならないと。

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2011 3月15日  TUE

これは厳しい@燃料不足。震災被害の為、工場稼動できず自宅待機です。ですが、通勤できないほどガソリンが不足しているので、ガソリンを手に入れるべく、キャスターに携行缶積んでガソリンスタンドを歩いて回ってみました。国道四号線沿いにあるスタンドは休業や在庫切れで閉店している店舗多数。開いていても緊急車両と警察関係のみの給油となっています。無理を承知で交渉してみましたがあっさり撃沈。もうどうしようもないですね(汗)数日間はガソリンの入手は諦めた方がいいかも。とことこ街を歩いて回ってたのですが、買い物や何やらで歩いている人が大勢いて、なんかにぎやかでした。そして自転車屋さんが大繁盛(笑)。燃料不足で車の使用を控えた反動ですね。品切れで閉店しているコンビニが多くて驚きます。開いていたコンビニに入りましたが、ほとんどの商品が品切れ。店内が寂しい状態です。自宅に帰り、銭湯に電話。家の風呂場の水道が破裂しているようでお湯が出ず、お風呂に入れない状態です。お風呂に入りたいのですが、銭湯も燃料不足でお湯が沸かせず休業中とのこと。近所のスーパーも食料品が底をつき始めているようです。じわじわと厳しい現実が顔を出してきた感じ。でも、沿岸で被災と戦っている人達に比べたら、節約と我慢でなんとかなる。ウチらも頑張らないと!。

2011 3月17日  THU

自然はホントに残酷です@大雪。早朝四時過ぎに起床。暗い空が橙色の光を窓辺に映していたので「まさか!」と思って外を見ましたら、やはり大雪でした。車に積もる雪は軽く20センチを超えています。すぐに被災地の友人達を心配しました。ただでさえ極限の状態なのに、この寒さと雪・・・上手く乗り切ってくれただろうか・・・自然とはつくづく残酷だと思います。話は変わります。今週中のガソリン入手はもう諦めました。仕事があっても通勤できませんが、自宅待機が続きそうなので焦ってません。ガソリン不足で車が使えないのはみんな一緒なので。灯油節約の為、昨日からファンヒーターもストーブも点けてません。暖は重ね着と電気毛布で取っています。寒いですが、結構我慢出来るもんです。そんな私に比べ、我が家で一番燃費の悪い?母親が「納豆買ってきてけろ!」というので、大雪の中徒歩でスーパーへ。開店前ですが行列です。相変わらず入場制限での買い物。もう「並ぶこと」は慣れてしまいました。ねぎ一本、ほうれんそう、納豆、豚肉を買います。どれも一人、一家族一品限り。ねぎなんてニラみたいに細いのが一本75円ですよ。笑っちゃいます。ですが、毎日スーパーに行けば、何かしら食料が手に入るというのはありがたい事です。「数量制限はしていますが、確実に商品は入荷してきているので「買いだめ」だけはご遠慮ください」と店員が言っていました。そうえいば、首都圏の連中が、被災もしてないのに「先行き不安」と「逃げたい」一心で食料とガソリンを買い漁ってるとか。おめでたい話だ。自分の身を守るのは構わないけど、それでみんなが迷惑しているのがわかんないのかな。食料備蓄したって、高級車にガソリン満タンにしたって、実際の災害にあったらすべて捨てて逃げなきゃないんだよ。被災地の映像見てわかんねーかな。人事で生きてる人間ってつくづく「馬鹿じゃね〜の」と思う。東北以外で、この日記を見ている人達に解かって貰いたいのは、今は「普通に生活」をしてもらえれば、物資も燃料もすべて上手く回っていくはずなんです。「物が有り余る日常」から、ほんの少し考えを変えてみてください。そしてどうかご協力ください。それが被災地で懸命に頑張っている人達に出来る「最高のボランティア」です。

2011 3月19日  SAT

こんな事しか出来ません@神頼み。震災から一週間が経ちました。同じ震度を経験したにも拘らず、山ひとつ超えただけで、これだけ被害が違うのかとやり切れません。被災者にお見舞いを申し上げると共に、犠牲になった方々のご冥福をお祈りいたします。今日は朝から「サト散歩」です。30分かけて諏訪神社へ。今年に入ってから週末の休みは、必ずお参りをしています。「とうとう神社仏閣に走ったか!」と思われそうですが?神社とかお寺とかに行くと癒されている自分に最近気付きまして(汗)一度お参りしだすと、定期的に来てしまいます。願い事と言えば、家族と知り合いに良い事ありますようにとか、いい出会いがありますようにとか、あとは「空からバイクが降ってきますように!」とか(笑)。先週は地震で来れなかったので、今日お参りに行きました。被災地で頑張っている友人達が、少しでも楽になるようにお祈りしてきました。被災地にはなんの役にも立ちませんが、何の行動も起こせない今の私にはこんな事しか出来ません。ホントに辛いですが、現状を立て直すまではなんとも(汗)。午前中の日差しは暖かくて、とても心地よかったです。季節は春めいてきて、地震がなければバイクに乗っていたでしょう。徒歩で街を徘徊していると、なんかカブに乗るのも贅沢な気持ちになってきました。こんな時期だからでしょうね。この大地震はいろんな方面で影響を及ぼしていますが、私にはいろんな事を気付かせてくれています。今、滅多に出来ない経験をしているのかもしれません。思いやり、人のやさしさ、人との繋がり・・・もう一度見つめ直してみようと思います。

2011 3月21日  MON

十日ぶりのお風呂@宝珠の湯。相変わらず、ガソリンが手に入らないサトです(汗)。北上市の「ガソリン狂騒曲」は相変わらずであります。朝方、営業するかどうか解からないガソリンスタンドに、すでに2キロに及ぶ給油待ちの車列を見てしまうと、「今日はやめっぺ」とソッコー決断するめんどくさがりな私(爆)。「営業しま〜す!」とか言ってくれれば並びますよ、でもそんな情報絶対つかめないし。それに営業するか解からないスタンドに、夜中から並ぶような「賭け」はしたくないですもの。だからって、スタンドの前に車を放置しているような輩にはなりたくないし。レース以外では「早い者勝ち」って好きじゃないんですよね(汗)。このガソリン不足「二、三日で供給が安定する」とか言ってたけど凄い怪しい。今週いっぱい混乱するんじゃないかな〜?。そんな中、バイク仲間の友人が、さりげなく携帯携行缶に750ccのガソリンを分けてくれました。この「さりげなく」って言うのがニクイ(笑)友人のやさしさと思いやりに感謝。ホントにありがとうございます!。750ccのガソリンは一滴たりとも無駄にしないで、カブに注入。車に入れたらすぐ無くなっちゃう量ですが、カブに入れたら何十キロも走ってしまいます。さすが「世界のスーパーカブ」(笑)。これで通勤が出来ないという心配はなくなりましたが、震災から十日あまり、まだ風呂に入ってません!(爆)。洗髪と体を拭くぐらいで過ごしてきましたが、いい加減体が痒くなり臭いです(汗)。破裂した風呂場の水道管は、業者と一週間以上連絡が取れずに未修理。公衆浴場(銭湯)に行こうとしても、どこも燃料不足と震災のダメージで営業できず、温泉に行こうにも徒歩で歩ける距離ではありません。北上駅前にはビジネスホテルが多数あり、立派な大浴場があるのですが、どこも「宿泊者のみ」の利用で、一般には入浴させてくれません。こうゆう時期だからこそ「一般開放」なんて粋な計らいをしてくれたらカッコいい話なのですが、ホテル側も燃料不足によるメンテナンス等の問題もあるのでしょう・・・。そうゆう浴場探しな日々を過ごしていたら、十日も経過しておりました(汗)。徒歩ではどうしようもなくなって、カブで動く事を決意。近くで営業している温泉で「宝珠の湯」を発見。自宅から片道20キロ弱(汗)遠いな・・・。問い合わせたところ、昨日から営業を再開したそう。カブに乗ってとりあえず出発。燃料節約の為時速30キロ、法定速度順守(笑)。宝珠の湯に到着。従業員から「大浴場の湯とシャワー、蛇口が使えません」とのこと。どうやって体洗うんだろうと思って、スッポンで大浴場へ。普段「ぬるめ湯」で使っている湯船にお湯を張り、そのお湯で体を洗えという事らしいです。湯船の周りで体を洗っている光景・・・こんな温泉はじめてだ。しかも湯船に浸かってる人達に、体洗ってる姿チョ〜見られてるし(汗)。チ○コ洗ってるところとか数人の男性に見られると「こんな恥ずかしい私を見ないで〜!」って思う(超爆)。十日ぶりだし、何回も体とチ○コを洗ってるもんだから、かなり怪しまれたかも〜(汗)。おかしな入浴体験でしたが(汗)震災後の燃料不足で厳しい中、営業してくれるだけでもありがたい。しっかり湯船に浸かれたし、体の垢も落とせたので気持ちよかったです(笑)。おかげさまで、気分も体もリセットされた感じ。湯冷めしない速度で無事帰宅。「さあ、明日から仕事頑張るぜ!」と気合入れてたら、明日も自宅待機のメールが・・・はぁ〜またですか(大汗)。

2011 3月24日  THU

日常に戻れますように@今日からカブ通勤。なんだかよくわからん画像ですが、変なところにカブ停めちゃったな〜と思って(笑)。震災から13日目、やっと今日から仕事です。工程内は、業者が入り急ピッチで復旧に努めたようで、震災前と何も変わらず不具合なく仕事をすることが出来ました。ですが、食堂に入ってビックリ!天井落ちてるわ、蛍光灯が割れてるわ、自販機が移動してるわで震災の跡が生々しく残っていました(汗)。何はともあれ?仕事も始まり、不便といえばガソリンが手に入らないくらいで、やっと日常に戻れると思っていた終業間際の17時21分、岩手県沖で震度5弱を観測する地震。また従業員一斉に非難です(大汗)。会社近辺は震度4でしたが、徐々に揺れが大きくなっていったので、震度4以上に揺れていた感じがするんですが(汗)。すぐ終息するような震度2とか震度3の余震に慣れてしまっていたので、だんだん揺れが強くなる余震はホント怖いです(汗)。普通に仕事が終われると思っていたのに、まだ大地震にさいなまれる環境にいた事を再認識しました。物資の供給やボランティアなど、被災地に向けて支援をしている方が、私の周りでもたくさんおられます。私も賛同したいのですが、今は自分の事をがんばらねば(汗)。早く普通の生活リズムを取り戻して、被災地で頑張っている友人達に「自分の出来る事」でなにか協力してあげたいです。